バンドループ、クラウンループって何ですか?
2017/09/07
「虫歯で奥の歯が1本無くなってしまいました‥大人の歯が出てくるまで待っていればいいですか?」とよく患者さんに聞かれますが
「通常の場合は駄目です!」
歯のない空隙を放置しておくと永久歯の生えるスペースが少なくなってしまい、正常な歯の交換が妨げられてしまいます。
次の大人の歯が出るまで、生える場所を確保する必要があります。今回は保隙装置(バンドループ、クラウンループ)について説明します。
どんな物ですか?
通常歯のスペースを確保物を保隙装置と言います。
今回はバンドループ(クラウンループ)について説明します。
下の図がバンドループ(クラウンループ)です。通常では第1乳臼歯(後ろの奥歯から二番目)が1本だけ早期に抜けた場合に使います。
1)石膏模型上で完成した所です。
2)横から見た所です。
3)お口の中でつけた所です。(上の歯)
4)お口の中でつけた所です。(下の歯)
このように前の歯にループ部分に当てる事で、歯が動く事を防ぎます。
大きな物なので違和感ありそう‥と思われる方もいると思いますが、子供は適応力が高いので1〜2週間で慣れてしまいます。
装着時の注意点は?
次のような注意点があります
1)装着したからといって歯並びが良くなりません!歯並びが悪くならないように予防するものです。
2)しっかりと清掃をしないと汚れがたまりやすいです‥よく繊維がからまった状態で来る子供がいます‥
3)万が一取れてしまったら歯医者に行ってください、無理に入れると変形したり、外れて飲み込む危険があります。
4)しっかりと歯医者さんにメンテナンスで通ってください。歯が出てきたのにまだ装置がついているのは逆によくありません。
動画で実際見ていきます!
英語になりますが、イメージがつくと思うので是非見てくだい!
費用
残念ながら、保険適応ではありません‥自費治療となり5000円~30000円まで幅があります。
2016年度から保険適応となりました。詳しくは歯科医院で確認してください。
どんな歯医者さんに行けばいいの?
注意点として、通常の歯科医院ではやっていません‥
小児、矯正専門の歯医者でないと、抜いたら抜いたままの事が多いです。
2016年度から1部の保隙装置が保険適応となりました。しかし、まだまだ専門の歯医者ではないと治療が困難だと思われます。
そこでお薦めなのは小児専門の歯医者さんにかかってください。医者は内科、外科、小児科のように別れていますよね?歯科でも小児専門の歯医者がいます。
小児専門医はココから⇒日本小児歯科学会
「乳歯なんて抜けても大人の歯が出てくるからほっといていいよ!」
→これはダメです!
交換期ですぐに次の永久歯がでてくるならOKですが。長期に出てこないケースでは両隣の歯が倒れてきます。専門の先生に是非相談して下さい。